介護職をしている女性30歳のミツコです。
実務者研修を取得したので、もうすぐ介護福祉士を取得したいと思っております。
介護の施設で働いて5年になるのですが、利用者の問題行動でどう対処したらいいのか悩まされています。
正社員で働いているのですが、施設の方針や人間関係に嫌気がさし、辞めて転職を考えています。
時間や休日も自由にできる派遣社員を考えているのですが、よい派遣会社はないですか?
「なぜこんなことをするのかしら」
「どうしてこんなことを言うんだろう」
施設で介護しているとスタッフからよく聞く言葉ですね。
昼夜を問わず、あてもなくうろうろと歩きまわったり、現実的でない内容に判断してしまったり、暴言や暴力など認知症の問題行動によって、スタッフの負担が高まります。
なぜこんなことをするのかという正しい理解があれば、納得がいき、疲れやいらだちを和らげることができるかもしれません。
今回は、困った行動にどのように向き合えば良いのかを解説していきます。
利用者さんとの良い関係性を維持するためのヒントにしてください。
所かまわずに排泄をする
認知症が進んできたが体は元気な83歳の利用者さんなのですが、最近は部屋の中でも所かまわず排泄するので困っています。
トイレを探しているうちに我慢できなくなったんだ・・・
ここでやってはいけなかったの?
理由
認知症により、トイレの場所が分からなくなったり、排せつはトイレでしなければいけないという意識がなくなっているのです。
トイレの場所を認識できる工夫を
失敗しても叱らずに、すぐに始末します。
夜はトイレの明かりをつけたままドアをあけておく。
「お便所」「ごふじょう」など、わかる言葉で明示する。
トイレの場所を認識できる工夫が必要です。
知らないうちに出てしまったんだから仕方がないよ・・・
理由
トイレがわからない、トイレが我慢できないというのではなく、知らないうちに出てしまった。いわゆる失禁が原因です。
排泄間隔を把握して事前にトイレに
認知症による失禁ですから、叱らずに「下着が冷たいでしょう」と優しく接してください。
排泄を把握し、失禁の前にトイレに連れて行ったり、病院に行って失禁外来までの相談で解決することもあります。
問題の説明
患者は、進行した認知症を持つ 83 歳で、身体的には健康ですが、自室を含む不適切な場所で排便していました。
この行動はおそらく彼女の認知症が原因で、トイレの場所やトイレを使用する必要性についての認識が欠如していることが原因であると考えられます。
患者がトイレの場所を認識できるようにする方法
夜間はドアを開けたままにし、照明をオンにします。
認知症患者をトイレに誘導するには、夜間にトイレのドアを開けておくことが現実的です。ドアが開いていると、視覚的な合図として機能し、アクセスが容易になります。
照明を点灯すると視認性が向上し、患者が位置を特定しやすくなります。照らされた通路はビーコンとして機能し、人々を正しい方向に導きます。
例:患者が真夜中に目が覚め、トイレに行きたくなったと想像してください。ドアを開けたままにして電気をつけておくと、廊下に光が漏れてくるのが見え、戸惑うことなくその光に従ってトイレへ到達することができます。
明確な言語を使用します
認知症患者とコミュニケーションをとる際には、シンプルで直接的な言葉を使うことが重要です。「便所」や「ごふじょう」などの単語を使用して、到達する必要がある場所を明確に伝えます。
患者を混乱させる可能性のある曖昧な言葉や抽象的な言葉は避けてください。指示は簡潔で理解しやすいものにしてください。
例:「リフレッシュしに行きませんか?」と言う代わりに。認知症患者にはよくわからないかもしれないが、「トイレは右側の廊下の先にあります。もうトイレを使っても大丈夫です。」と言いましょう。
叱るのを避ける
認知症患者が事故に遭ったり、間違いを犯したりした場合には、思いやりと理解のある対応を続けることが不可欠です。叱ることは不安や混乱を増大させる可能性があります。
代わりに、状況に冷静かつ親切に対応してください。問題に直ちに対処し、必要に応じて患者を助けます。安心感とサポートを提供することに重点を置きます。
例:患者さんが間違って間違った場所を使ってしまった場合は、「大丈夫、一緒に片づけるから」と落ち着いて声をかけましょう。患者の苦痛を悪化させる可能性があるため、否定的なコメントや不満の表現は避けてください。
失禁の原因を理解する
主な原因としての認知症
認知症患者の失禁は主に、病気に伴う認知機能の低下が原因であると考えられています。認知症は、記憶、空間認識、身体感覚や合図を認識する能力など、さまざまな認知機能に影響を与えます。
認知症が進行すると、患者はトイレを見つけて使用するなどの作業を計画して実行する能力を失うことがあります。
また、尿意や便意など、トイレの必要性を知らせる感覚を忘れてしまう場合もあります。
例:膀胱が満杯である感覚を認識できなくなった、進行した認知症の患者を想像してください。身体の信号を正確に解釈できないため、うっかり尿失禁を経験する可能性があります。
知識や認識の欠如が主な問題ではない
認知症患者の失禁は、主にトイレの場所に関する知識の欠如や物理的にトイレに行くことができないことが原因ではないことを理解することが重要です。
こういった患者は、トイレの場所について大まかな知識を持っていることがよくあります。しかし、認知障害により、それを使用する緊急性を常に認識したり、適切なタイミングを覚えたりすることができません。
例:患者は自宅のトイレの場所を知っているかもしれませんが、必要なときにトイレを使用することを覚えていなかったり、施設内のトイレの場所を忘れて見当識障害を起こしたりする可能性があります。
根本的な原因を認識する
認知症が失禁の根本的な原因であることを認識することは、適切なケアとサポートを提供するために不可欠です。それは、患者に知識や身体的能力が欠けているという想定から、病気に関連する認知障害に対処することに焦点を移します。
認知症を根本原因として理解することは、介護者や医療専門家が共感と忍耐をもって失禁管理に取り組むのに役立ちます。
例:認知症患者が失禁を経験した場合、医療提供者はそれを故意の行動ではなく病気の症状として捉える必要があります。この視点は、患者のニーズに対するより思いやりのある対応を促進します。
認知症が失禁の主な原因であることを認識することで、介護者や医療提供者は戦略を適応させて患者をより適切に支援します。
必要なケアを提供し、患者の全体的な生活の質を高めることができると同時に、誤解やフラストレーションの可能性も減らすことができます。
失禁の管理
間隔を知る
患者が排便の必要性を知らせてから実際にトイレに行けるようになるまでの一般的な間隔を理解することが重要です。この知識により、介護者や医療専門家は、先を見据えて積極的にアプローチできるようになります。
認知症患者は、認知障害のため、自分のニーズを常に明確に伝えられるとは限らないことに留意してください。彼らの行動を観察し、パターンを認識することは、これらの間隔を決定するのに役立ちます。
たとえば、患者が 2 時間ごとに不快感や興奮の兆候を示す傾向があることに介護者が気づいた場合、それは患者の排便ニーズに関連したパターンを示している可能性があります。
この間隔を意識すると、介護者がタイムリーに患者を支援することができます。
優しいアプローチ
認知症患者の失禁に対処するときは、優しく思いやりのあるアプローチを維持することが不可欠です。
このような患者は自分の事故について当惑したり不安を感じたりする可能性があるため、介護者は患者の精神的健康を優先する必要があります。
苦痛を与えずに状況に対処するために、繊細な言葉やジェスチャーを使用してください。たとえば、「下着が冷たいから、きれいにしてあげましょう」と、落ち着いて安心させる口調で言うことができます。
例:患者が失敗したときに、介護者はフラストレーションや苛立ちを表現する代わりに、なだめるような態度を保つことができます。これにより、患者は理解され、大切にされていると感じることができ、潜在的な精神的苦痛が軽減されます。
医師の助けを求めてください
場合によっては、認知症患者の失禁の管理には、外来失禁専門医などの医療専門家の専門知識が必要となる場合があります。医学的評価は、根本的な原因を特定し、適切な治療法を推奨し、カスタマイズされた解決策を提供するのに役立ちます。
例:さまざまな戦略を採用しているにもかかわらず、患者の失禁の管理がますます困難になっている場合は、外来の失禁専門家に相談することが有益です。
彼らは徹底的な評価を実行し、投薬調整を検討し、問題に効果的に対処するための専門的な介入を推奨します。
これらの戦略と例に従うことで、介護者や医療専門家は失禁を経験している認知症患者に包括的なケアを提供できます。
状況に敏感に対処し、必要に応じて医師の指導を求めることは、状態のこの困難な側面を管理しながら、患者の快適さと尊厳に貢献します。
まとめ
認知症の問題行動にでる利用者さんを対処する方法をお伝えしてきました。
いかがだったでしょうか?
利用者さんの満たされない思いや不安、恐怖など、行動の奥にある思いに気付き、心を癒やすような関わり方をすれば、穏やかに過ごしていただくことができます。
利用者さんの心の内を早く気付くことができたら、熟練介護士として素晴らしさことだと思います。まず、笑顔で接することを心がけてください。
不安や混乱のさなかにある利用者さんにとって、厳しい言葉や態度を向けられることは、恐怖以外の何ものでもありません。
追い詰められて、困った行動がエスカレートしてしまうことも考えられます。
反対に、にっこりと笑って穏やかに話しかけると、笑顔を返してくれることが多いです。
こちらの気分や雰囲気は伝わりますから、ゆったり構えて、そっと様子を見守るのもひとつの方法です。向き合う姿勢を変えることで、機嫌が良くなる場合もあります。
利用者さんをお世話するスタッフには本当に大変だと思いますが、なるべくおおらかな気持ちで、安心感を与える言葉や笑顔を心がけてみてください。
熟練介護士だからこそ、いろんな介護経験を積んでいかなくてはなりません。
1つの施設でずっと何年も仕事をしているとモチベーションが下がりますし、成長もできません。
いろいろ経験を積むために、派遣社員で働くのはいかがですか?
「かいご畑」では介護派遣の求人や応援制度を紹介している記事があるので、興味がある方はこちらをご覧ください。
↓
どんな派遣会社なのか知りたい人はこちらから
介護福祉士をぜひ取得したい人はこちらから
コメント