介護職をしている女性30歳のミツコです。
実務者研修を取得したので、もうすぐ介護福祉士を取得したいと思っております。
介護の施設で働いて5年になるのですが、利用者の問題行動でどう対処したらいいのか悩まされています。
正社員で働いているのですが、施設の方針や人間関係に嫌気がさし、辞めて転職を考えています。
時間や休日も自由にできる派遣社員を考えているのですが、よい派遣会社はないですか?
「なぜこんなことをするのかしら」
「どうしてこんなことを言うんだろう」
施設で介護しているとスタッフからよく聞く言葉ですね。
昼夜を問わず、あてもなくうろうろと歩きまわったり、現実的でない内容に判断してしまったり、暴言や暴力など認知症の問題行動によって、スタッフの負担が高まります。
なぜこんなことをするのかという正しい理解があれば、納得がいき、疲れやいらだちを和らげることができるかもしれません。
今回は、困った行動にどのように向き合えば良いのかを解説していきます。
利用者さんとの良い関係性を維持するためのヒントにしてください。
話しのつじつまが合わない
以前からよく話をする利用者さんなのですが、このところ、話していても話のつじつまが合わないような気がしてなりません。
話していることがよく分からなくなってしまったけれど、どうして・・・
理由
認知症によって、前に話したことをすぐに忘れてしまうため、途中で話が分からなくなってしまったのです。
わかりやすいように簡潔に話す
物忘れは利用者さんの罪ではありませんから、あまり責めたりしないことです。
つじつまが合わなくなっても、相づちを打つなどすると本人は安心します。
長話より、簡潔な話のほうが理解しやすいでしょう。
説明してくれないから、話している内容がよく分からないじゃないか?
理由
ゆっくり根気よく話し相手をしないために、利用者さんが会話を理解できないのなら、介護者の話し方にも原因があります。
介護者は根気よく話してあげる
認知症の利用者は、話の内容を理解するまでに時間がかかります。忙しくてゆっくり説明するのを省くと、利用者さんはますます話を理解することができません。
また話しかけないでいると、認知症が進むこともあります。
詳しい解説 話しのつじつまが合わない
効果的なコミュニケーションで認知症患者の理解と支援
認知症患者とのコミュニケーションは、話しのつじつまが合わないという問題が起こることがよくあります。
この状況で適切に対処するためには、認知症患者の理解と支援が必要になります。
この記事では、認知症患者とのコミュニケーションに関して、効果的なアプローチと対処方法に焦点を当て解説していきます。
認知症患者の視点
認知症は、認知機能だけでなく、会話に参加する能力など、個人が周囲と相互作用する方法にも影響を与える困難な状態です。
認知症患者の経験をより深く理解するには、2 つの重要な側面を強調することが重要です。
1 つは、記憶して会話を軌道に乗せることにおいて患者が直面する困難、もう 1 つは物忘れは自分のせいではないことを認識して思いやりを示すことの重要性です。
記憶することと計画通りに進むことの困難
認知症は記憶障害を引き起こすことが多く、これは一貫した継続的な会話に参加する人の能力に重大な影響を与える可能性があります。
認知症の人は、最近の出来事を覚えたり、名前を思い出したり、馴染みのある顔を認識したりすることさえ難しいと感じることがあります。
会話の中で、思考の流れがわからなくなったり、同じことを繰り返したり、議論の流れについていくのに苦労したりすることがよくあります。
たとえば、認知症患者は、最近の家族の集まりについて会話を始めたものの、何の関連性もなく突然子供時代の思い出の話に移行し、会話の相手を当惑させる可能性があります。
物忘れは本人のせいではない
認知症患者の物忘れは本人のせいではないことを強調することが重要です。
この認知機能の低下は、認知症に関連する根本的な脳の変化の結果であり、個人がそれを制御することはできません。
それは過失や不注意の兆候ではありません。たとえば、認知症の人は、結婚して何十年も経っているにもかかわらず、配偶者の名前を忘れてしまうことがあります。
フラストレーションや非難を表現するのではなく、これは病気の症状であり、意識的な選択ではないことを理解することが重要です。
思いやりの例
忍耐と方向転換
認知症患者と会話するときは、忍耐強く、理解を示すことが重要です。
相手が脱線したり、混乱しているように見える場合は、会話を元の話題にそっと戻します。
たとえば、あなたが最初に病院の診察について話していたときに、その人が何年も前に見た映画について話し始めた場合、
「その映画は面白そうですが、今日は病院の診察について話しましょう。どうでしたか?」
と言うことができます。
矯正やフラストレーションを避ける
認知症患者を矯正したり、フラストレーションを表現したりすると、不安や苦痛につながる可能性があります。
たとえば、認知症の人が自分の誕生日ではないのに誕生日だと誤って信じてしまった場合、「誕生日おめでとう!」と言ってお祝いに参加するほうが思いやりがあります。
それらを修正すると、混乱や動揺が生じる可能性があります。
視覚補助の使用
写真、カレンダー、メモなどの視覚補助は、認知症患者が重要な詳細や会話のトピックを思い出すのに役立ちます。
たとえば、孫の写真を見せると思い出が呼び起こされ、家族の出来事について話しやすくなります。
認知症患者が会話を維持し、思いやりを示す際に直面する課題を理解することが重要です。
物忘れはコントロールできないことを認識し、忍耐と共感を優先するコミュニケーション戦略を採用することで、認知症患者とより協力的で敬意を持った交流を生み出すことができます。
介護者の役割
介護者は、認知症患者にケアとサポートを提供する上で重要な役割を果たします。
効果的なコミュニケーションは、介護者と認知症患者の両方の幸福と生活の質に大きな影響を与える可能性があるため、この役割には不可欠な要素です。
ここでは、効果的なコミュニケーションを確保する上での介護者の責任について取り上げ、辛抱強く明確に話すことの重要性を強調し、介護者が認知症患者のペースとニーズに適応する必要性について説明します。
介護者の責任
介護者には、認知症の人のために安全で育成できる環境を作り出す主な責任があります。
コミュニケーションの観点から言えば、これには信頼感と理解の醸成が含まれます。介護者は、一貫性があるだけでなく、感情的にも支えられるような会話を促進するために積極的に取り組む必要があります。
効果的なコミュニケーションが介護の役割の基本的な部分であることを認識する必要があります。
忍耐強く明確に話す
認知症患者とコミュニケーションをとる場合、忍耐強く、明瞭に話すことが不可欠です。
認知症の人は、情報を処理したり質問に答えたりするのに時間がかかることがあります。介護者は、本人が自分の考えをまとめ、自分自身を表現できるよう十分な時間を与えるべきです。
簡単な言葉を使ってゆっくりとはっきりと話すことで、コミュニケーションがより容易になります。
たとえば、「庭を散歩しませんか?」と言う代わりに、「外を散歩しましょうか?」と尋ねるかもしれません。
認知症患者のペースとニーズに適応する
認知症の影響は人によって異なるため、介護者が個人の特定のニーズと能力に適応することが重要です。
記憶力や言語に問題がある人もいる一方で、会話能力は保たれているものの、短期記憶に苦労している人もいます。
介護者は、コミュニケーション スタイルにおけるこれらの微妙な違いを観察し、それに適応する必要があります。
たとえば、認知症の人が最近の出来事を思い出せない場合、介護者は過去の記憶について話し合うことに集中したり、回想療法に参加したりすることができ、それは本人にとって感情的にやりがいをもたらす可能性があります。
効果的なコミュニケーション戦略の例
積極的に傾聴する
介護者は、認知症の人の話に積極的に耳を傾けるべきです。
これは、相手の言葉、非言語的な合図、感情に注意を払うことを意味します。
たとえ言葉が完全に明確でなかったとしても、介護者が感情に共感して応答することは、介護者が心から会話に参加していることを示します。
非言語コミュニケーション
顔の表情、ジェスチャー、ボディランゲージなどの非言語コミュニケーションは、多くの場合、言葉以上のことを伝えることができます。
介護者は、認知症の人をよりよく理解し、自分の感情を表現するために、これらの手がかりを活用する必要があります。温かい笑顔や優しいタッチは、つながりを築くのに大いに役立ちます。
視覚補助
写真、物体、またはメモなどの視覚補助は、コミュニケーションに役立ちます。
たとえば、介護者が認知症患者の着替えを手伝う場合、衣服を特定の順序で並べたり、視覚的な手がかりを使って着替えのプロセスをガイドしたりできます。
介護者は認知症患者との効果的なコミュニケーションを確保する上で極めて重要な役割を果たします。
忍耐力、明晰さ、適応力が成功の重要な原則です。
介護者は、積極的に話を聞き、非言語コミュニケーションを使用し、必要に応じて視覚補助具を使用することで、介護中の人々の生活の質を向上させ、認知症の課題に直面したときのより強いつながりを育むことができます。
非効果的なコミュニケーションの結果
認知症を抱えて暮らす人にとって、効果的なコミュニケーションは極めて重要です。
コミュニケーションの誤りは、直面する困難を大幅に増大させ、全体的な幸福に影響を与える可能性があるからです。
さらに、有意義な会話ができないと、認知症の進行にさまざまな影響を与える可能性があります。これらの結果について詳しく見てみましょう。
認知症患者にとっての困難の増大
- フラストレーションと動揺:認知症の人が自分の考えを伝えたり、他人を理解するのに苦労すると、フラストレーションや動揺につながる可能性があります。自分のニーズを表現できないために不安になり、行動上の問題や精神的苦痛につながる可能性があります。
- 誤解: コミュニケーションの誤りにより、介護者が認知症患者のニーズや欲求を誤解する可能性があります。たとえば、認知症患者がコップに入った水を指差しても、その要求を言葉で表現できない場合、介護者はその合図を誤解し、満たされていないニーズにつながる可能性があります。
- 社会的孤立:認知症患者は理解されないというフラストレーションから交流から遠ざかる可能性があるため、コミュニケーションの誤りが社会的孤立につながる可能性があります。この孤立により、孤独感や憂鬱感がさらに悪化する可能性があります。
認知症の進行に対する影響
- 認知機能の低下: 認知機能を刺激するには、有意義な会話と社会的関与が不可欠です。定期的なコミュニケーションが欠けていると、認知症患者の認知機能の低下が加速する可能性があります。魅力的な会話や精神的な課題は、認知機能の低下の速度を遅らせるのに役立ちます。
- 精神的な幸福: 社会的交流とコミュニケーションは精神的な幸福にとって重要です。有意義な会話ができないと、孤独感や憂鬱感が生じ、認知症の感情的および心理的側面が悪化する可能性があります。
- 行動の変化:コミュニケーションの誤りや意味のある相互作用の欠如は、攻撃性、徘徊、介護への抵抗などの困難な行動の一因となる可能性があります。これらの行動は、非効果的なコミュニケーションによって引き起こされるフラストレーションや精神的苦痛に対する反応である可能性があります。
認知症ケアにおける非効果的なコミュニケーションは、認知症とともに生きる本人とその介護者の両方に深刻な影響を与える可能性があります。
コミュニケーションの誤りは、フラストレーションや孤立感の増大につながり、本質的なニーズを満たすことが困難になる可能性があります。
さらに、有意義な会話が不足すると、認知機能の低下が早まり、精神的な健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
介護者や医療専門家は、認知症患者の生活の質を向上させ、病気の進行を遅らせるための効果的なコミュニケーション戦略を優先する必要があります。
結論
「認知症患者の視点」は、認知症の人が直面する課題とコミュニケーションにおける思いやりの重要性を理解することに焦点を当てています。
介護者やコミュニケーションパートナーに対し、忍耐強く、明確な言葉を使用し、認知症の人特有のニーズやペースに適応するよう奨励しています。効果的なコミュニケーションを図り、共感とサポートを育むための例と戦略を提供します。
「認知症患者との効果的なコミュニケーションにおける介護者の役割」は、認知症患者との効果的なコミュニケーションを確保する上での介護者の重要な役割に焦点を当てています。
辛抱強く明確に話し、個人の特定のニーズに適応することの重要性を強調しています。
コミュニケーションを成功させるための戦略として、積極的な傾聴、非言語コミュニケーション、および視覚補助の使用について説明し、協力的で共感的な介護環境を促進します。
「認知症患者に対する非効果的なコミュニケーションの影響」は、認知症患者にとってのコミュニケーションのマイナスの結果について詳しく掘り下げています。
コミュニケーションの誤りが認知症患者のフラストレーション、動揺、社会的孤立にどのようにつながるかを説明しています。
また、有意義な会話の欠如が認知機能の低下、精神的苦痛、困難な行動の変化にどのように寄与するのかについても調査します。この記事では、これらの結果を説明するために実際のシナリオの例を示します。
認知症患者が直面する課題、効果的なコミュニケーションを促進する介護者の責任、コミュニケーションの誤りが認知症患者と認知症の進行の両方に与える重大な影響をまとめて強調しています。
効果的なコミュニケーションと思いやりは、認知症患者の生活の質を向上させるために不可欠です。
まとめ
認知症の問題行動にでる利用者さんを対処する方法をお伝えしてきました。
いかがだったでしょうか?
利用者さんの満たされない思いや不安、恐怖など、行動の奥にある思いに気付き、心を癒やすような関わり方をすれば、穏やかに過ごしていただくことができます。
利用者さんの心の内を早く気付くことができたら、熟練介護士として素晴らしさことだと思います。まず、笑顔で接することを心がけてください。
不安や混乱のさなかにある利用者さんにとって、厳しい言葉や態度を向けられることは、恐怖以外の何ものでもありません。
追い詰められて、困った行動がエスカレートしてしまうことも考えられます。
反対に、にっこりと笑って穏やかに話しかけると、笑顔を返してくれることが多いです。
こちらの気分や雰囲気は伝わりますから、ゆったり構えて、そっと様子を見守るのもひとつの方法です。向き合う姿勢を変えることで、機嫌が良くなる場合もあります。
利用者さんをお世話するスタッフには本当に大変だと思いますが、なるべくおおらかな気持ちで、安心感を与える言葉や笑顔を心がけてみてください。
熟練介護士だからこそ、いろんな介護経験を積んでいかなくてはなりません。
1つの施設でずっと何年も仕事をしているとモチベーションが下がりますし、成長もできません。
いろいろ経験を積むために、派遣社員で働くのはいかがですか?
「かいご畑」では介護派遣の求人や応援制度を紹介している記事があるので、興味がある方はこちらをご覧ください。
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