熟練介護士の悩み「悲観的なことを口にするときどうすれば?」part⑤

問題行動

 

私は名はとしお、30歳の男性介護士です。介護職をして5年のベテランです。
実務者研修を取得したので、もうすぐ介護福祉士を取得したいと思っております。

 

介護の仕事をしていまだに利用者の問題行動に悩まされています。どう対処したらいいのか教えてください。

 

今は正社員ですが働いている施設が面白みがないので、転職を考えており、勉強と仕事が両立できて、自由に働ける派遣社員を考えているのですが、良い派遣会社はないでしょうか?

介護施設の利用者さんの悲観的なことを口にする様々な事柄について説明します。

「早くお迎えが来てほしい」「私なんて邪魔でしょう」などとネガティブなことを言いだす人に対しては、どう答えればよいのか・・・困ってしまいますね。

ネガティブな発言を繰り返す人は、自尊心が傷つけられている状態。
この自尊心を取り戻すための対処方法の解説等もしていますので参考にしていただければ幸いです。

病気の進行を苦にする

パーキンソン病の症状が出てきた利用者さんですが、まだ初期症状にもかかわらず、
病気が進んだと盛んに気にしています

手や足がだんだん動かなくなってきて、このままいったら、私は将来どうなるんだろう!

理由
すぐには治らない病気にかかったことで、将来に対する不安、死に対する恐怖に襲われています。

共感する気持ちで介護にあたる

安易な励ましや慰めよりも、不安に対する気持ちをじっくり聞いてあげるほうが効果的です。

 

「不安な気持ちはよくわかります。一緒に専門家に相談にのってもらいましょう」
と、共感する気持ちで接することが大切です。

治る見込みのない難病にかかってしまって、家族にも迷惑をかけてしまうし、いっそ死んでしまいたいくらいだ

理由
回復の見込みがない病気にかかってしまったショックによって、うつ状態になっているものと考えられます。

医師との連携で介護にあたる

難病の利用者さん介護するのは、とってもつらいことですね。

 

この場合病気をきっかけにうつ症状を起こしているのですから、病院の専門スタッフに相談し、連絡をとりながら介護にあたりましょう。

詳しい解説 病気の進行を苦にする難病患者への支援~共感とケアの提供~

進行性および難治性の疾患を抱えて生きる患者は、その状態の身体的症状を超えた一連の特有の課題に直面し、精神的な負担、将来への不安、愛する人への影響は計り知れないものになる可能性があります。

ではどのように困難な状況に直面している個人のケアの複雑さを理解するため、患者に効果的なケアすればいいのでしょうか?

彼らの感情的および心理的側面を認識することは、彼らの状態の医学的側面に対処するのと同じくらい重要です。

さらに、これらの現実の状況は、患者が直面する課題と、患者が人生を歩む上で思いやりのあるケアが重要です。

この記事では、詳しく状況を説明し、介護者や医療専門家が可能な限り最高のサポートを提供できるよう洞察とガイダンスを解説します。

患者の視点を理解する

患者の視点を理解することは、進行性疾患と診断された人に効果的なケアを提供するために重要な側面です。

このような診断は、感情と恐怖が複雑に混ざり合った人生を変える出来事になる可能性があります。

ここでは、患者の視点を掘り下げ、患者の不安や恐怖、傾聴の重要性、精神的サポートを提供する際の共感の役割を強調します。

不安と恐怖の強調

患者が進行性の病気と診断されると、多くの場合、強い不安と恐怖が引き起こされます。

自分の生活がどのように変化するか、独立性が失われる可能性、さらには死の恐怖さえも心配するかもしれません。

これらの恐怖はすべてを包み込み、非常に苦痛なものとなる可能性があります。

介護者や医療専門家は、これらの感情が困難な状況に対する自然な反応であることを理解し、これらの感情を認識し検証することが不可欠です。

懸念事項に注意深く耳を傾ける

この状況で患者に提供できる最も価値のあることは、集中的な注意を払うことです。

急いですぐに慰めや解決策を提供するのではなく、時間をかけて彼らの懸念に注意深く耳を傾けてください。

彼らが中断することなく恐怖、疑問、質問を表現できるようにします。

積極的に傾聴することは、あなたが相手の感情や視点を大切にしていることを示し、オープンなコミュニケーションのための安全なスペースを作り出します。

これはサポートと共感を示す強力な方法です。

共感の役割

共感は、進行性疾患の患者に精神的なサポートを提供するための基礎です。

それは、彼らの感情を理解するだけでなく、彼らの感情的な経験をある程度共有することも意味します。

それは患者に寄り添い、患者の健康を深く気にかけていることを示すことです。

共感は言葉や行動を通して伝わります。たとえば、「あなたの懸念はわかります。一緒に専門家に相談しましょう。」と言うことができます。

このシンプルなステートメントは、患者への理解、サポート、そして患者のために寄り添いたいという意志を伝えます。

会話例

患者: 「自分の体に何が起こっているのかとても怖いです。症状が進行するにつれてどうやって対処すればよいのかわかりません。」

介護者/医療提供者: 「あなたの心配はわかります。進行性の病気に直面したときにこのように感じるのはごく普通のことです。一緒に専門家に相談しましょう。専門家はあなたの状態を管理するためのより多くの情報と指導を提供してくれるでしょう。」

この会話例では、医療提供者は患者の恐怖を認識し、専門家のアドバイスを求めるための協力的なアプローチを提案することで共感を示しています。

このアプローチは、患者の懸念に対処するだけでなく、パートナーシップとサポートの感覚を育み、患者が自分の旅路において一人ではないことを安心させます。

難病への対処

難病との闘いは、患者さんご本人だけでなく、ご家族にとっても大変な困難を伴います。

患者が不治の病と診断されたとき、多くの場合、深い絶望感を生じます。

ここでは、患者とその家族がそのような状況にどのように対処するか、医療専門家との協力の重要性、包括的なケア計画を作成するために病院の専門家に相談する必要性について詳しく説明します。

患者のうつ病状態への対処

不治の病の診断は、患者のうつ病状態を引き起こす可能性があります。

彼らは、悲しみ、不安、怒り、無力感など、さまざまな感情を経験することがあります。こうした感情的な葛藤は、患者の全体的な幸福と生活の質に重大な影響を与える可能性があります。

介護者や医療提供者にとって、うつ病の兆候を認識し、迅速に対処することが重要です。

患者とその家族が直面する課題

難治性疾患に関わる状況では、患者とその家族は多くの課題に直面します。

患者は、自分の状態によって課せられる身体的な制限だけでなく、治療法のない病気とともに生きることによる精神的な負担と闘うかもしれません。

一方で、家族は、非常に負担のかかる介護の感情的およびロジスティックな側面に取り組んでいます。これらの課題は、サポート システム全体に損害を与える可能性があります。

医療専門家との協力の重要性

このような状況では、医療専門家との協力が重要です。

これらの専門家は、必要な医療ケアと指導を提供するための専門知識を持っています。

彼らは症状を管理し、病気の進行を監視し、精神的なサポートを提供するのに役立ちます。

さらに、患者とその家族を、難治性疾患の複雑さを乗り越える上で非常に貴重な他のリソースや支援グループと結び付けることができます。

包括的なケアのために病院の専門家に相談する

患者が不治の病が原因でうつ病に苦しんでいる場合、病院の専門スタッフに相談し、連絡を取り合うことが不可欠です。

これらの専門家は、患者の特定のニーズに合わせた包括的なケア計画の作成を支援します。

この計画には、症状を管理するための投薬、精神的健康に対処するためのカウンセリングまたは療法、サポート サービスの推奨が含まれる場合があります。

専門家の関与により、患者はより幅広いリソースや専門知識にアクセスでき、生活の質を大幅に向上させることができます。

会話例

介護者/家族: 「私たちの愛する人は、診断に本当に苦しんでいます。彼らは常に悲しみと絶望の状態にあるようです。」

医療提供者: 「ご家族にとって、これがどれほど難しいことか理解しています。この場合、患者さんは病気が原因のうつ病に苦しんでいます。

そのため、病院の専門スタッフに相談し、連絡を取り合って確実なケアを行ってください。彼らは適切なケアを提供することができます。」

この会話例では、医療提供者は、患者の複雑なニーズに包括的に対処するために病院の専門家に相談することの重要性を強調しています。

これは、患者に可能な限り最高のケアを提供し、家族の精神的負担を軽減するという決意を示しています。

結論

進行性の難病と診断された患者をケアする場合、効果的なサポートの基礎となるのは共感です。

これらの患者が直面する感情的な課題を理解し、認識することが最も重要です。

彼らが経験する不安、恐怖、さらには憂鬱を過小評価してはならず、思いやりと理解を持って対処しなければなりません。

患者が中断することなく懸念や恐怖を表現し、オープンなコミュニケーションのための安全なスペースを作り出すことができる、積極的な傾聴の重要性を強調しています。

共感を通じて私たちは患者と感情的なレベルでつながることができ、患者の幸福を心から気にかけていることを示します。

さらに、継続的なサポートの重要性はどれだけ強調してもしすぎることはありません。

患者とその家族は、継続的なケアと理解のネットワークを必要としています。

このような複雑な状況で必要とされる包括的なサポートを提供するには、医療専門家との協力が不可欠です。

医療専門家は、病気の医学的側面を管理し、精神的な健康に関する指導を提供する専門知識を持っています。

個人の固有のニーズや好みに焦点を当てた患者中心のアプローチは、ケアを提供する最も効果的な方法です。

専門家と相談し、患者様一人ひとりのニーズに合わせたケアプランを作成することで、最善のサポートを提供いたします。

進行性難病の患者に対する思いやりと共感を持ったケアは単なる義務ではなく、彼らの人生に大きな変化をもたらします。

まとめ

ネガティブな発言を繰り返す利用者さんを対処する方法をお伝えしてきました。
いかがだったでしょうか?

ネガティブな発言を繰り返すことは自尊心が傷つけられている状態なので、若いときにやっていたこと、得意なことに話題を変えて、分からないことを質問したり、教えてもらうようにしたりすると良いようです。

「君じゃなきゃダメなんだ!」と誰かに頼られると、ムクムク気力がわいてくるのは私たちも同じですよね。

自分が人の役に立っていると感じることは、QOL(生活の質)を高めるためになくてはならない感情です。得意なことでたくさん充実感を感じてもらい、自尊心を取り戻してもらいましょう。

熟練介護士だからこそ、いろんな介護経験を積んでいかなくてはなりません。
1つの施設でずっと何年も仕事をしているとモチベーションが下がりますし、成長もできません。

いろいろ経験を積むために、派遣社員で働くのはいかがですか?
「かいご畑」では介護派遣の求人や応援制度を紹介している記事があるので、興味がある方はこちらをご覧ください。


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