介護職をしている女性30歳のミツコです。
実務者研修を取得したので、もうすぐ介護福祉士を取得したいと思っております。
介護の施設で働いて5年になるのですが、利用者の問題行動でどう対処したらいいのか悩まされています。
正社員で働いているのですが、施設の方針や人間関係に嫌気がさし、辞めて転職を考えています。
時間や休日も自由にできる派遣社員を考えているのですが、よい派遣会社はないですか?
「なぜこんなことをするのかしら」
「どうしてこんなことを言うんだろう」
施設で介護しているとスタッフからよく聞く言葉ですね。
昼夜を問わず、あてもなくうろうろと歩きまわったり、現実的でない内容に判断してしまったり、暴言や暴力など認知症の問題行動によって、スタッフの負担が高まります。
なぜこんなことをするのかという正しい理解があれば、納得がいき、疲れやいらだちを和らげることができるかもしれません。
今回は、困った行動にどのように向き合えば良いのかを解説していきます。
利用者さんとの良い関係性を維持するためのヒントにしてください。
食べたのに食べていないと言う
いつも元気に食事をする84歳の利用者さんなのですが、食事が終わってしばらくすると、「おなかがすいた」とか「ご飯はまだ?」と言います。「もう食べましたよ!いい加減にしてください」と叱るのですが・・・
えっ、ご飯なんて食べてないよ。お腹が空いてしかたがないのに・・・
理由
食べたことを忘れてしまったり、満腹感がなくなっているのです。
食べすぎに配慮して少しずつあげる
本人は食べたことを忘れているので、叱っても効果はありません。
「さっき、おすしを食べましたね」と言っても思い出さないようであれば、食べすぎにならないよう、カロリーの少ないものを少しずつあげましょう。
食べた覚えがないのに、どうしてこんなに叱るの?きっと私を嫌いなんだ。
理由
時間の観念がなくなって食べたことを忘れているうえに、叱られたことで被害妄想におちいっています。
否定しないで本人の気持ちに添う
できるだけ、楽しく食事をするようにしましょう。それでも食べたことを忘れてしまうようであれば、「用意をするまでちょっと待ってね」と優しく言い、軽食をあげます。
否定すると被害妄想意識を持ってしまいます。
詳しい解説 食べたのに食べていないと言う
高齢者の物忘れと食欲のケア
はじめに
高齢者介護の静かな場所で、84 歳の利用者が困惑する問題を抱えています。
これまで良い食生活を続けてきたにもかかわらず、食事を終えた直後にお腹が空いたと主張することがよくあります。
この行動は一見すると当惑するように見えるかもしれませんが、この個人に必要なケアとサポートを提供するには、根本的な理由を掘り下げることが重要になります。
この記事では行動の背後にある動機を理解し、高齢者の記憶喪失と食欲の複雑さを明らかにすることを解説いたします。
理由を理解する
高齢者が食事をしたことを忘れたり、満腹感を感じなかったりする一般的な理由
高齢者は、いくつかの一般的な理由により、食事をしたことを忘れたり、満腹感を認識するのに苦労したりすることがよくあります。
主な要因の 1 つは、加齢に伴う認知機能の低下です。
人は年齢を重ねるにつれて記憶力が低下し、食事を含む最近の出来事を思い出すのが難しくなることがあります。
たとえば、高齢者は朝食をたくさん食べても、夕食の時間までにすっかり忘れてしまい、一日中食べていないと思い込んでしまうことがあります。
もう一つの理由は、時間に対する認識の変化です。
高齢になると、時間の概念が多少歪んで、最後の食事がいつ行われたかを判断することが困難になることがあります。
この歪みにより、満腹の食事の直後に空腹感が生じることがあります。
この例としては、昼食を食べた後すぐにまた空腹を感じる高齢者が挙げられます。これは、実際よりもはるかに長い時間が経過したように感じられるためです。
この行動における記憶喪失と食欲減退の役割を説明
記憶喪失と食欲の低下は、食べたことを忘れたり満腹感を感じなかったりする高齢者の行動に重要な役割を果たしています。
記憶喪失は、何を食べたかだけでなく、いつ食べたかを思い出す能力に影響を与える可能性があります。
その結果、たとえほんの少し前に食事をしたとしても、本当に食事をしていないと信じてしまう可能性があります。
たとえば、高齢者は夕食を食べた後、記憶力の問題によりそのことを完全に忘れてしまい、たとえお腹いっぱい食事を終えたばかりであっても、「お腹が空いている」と発言する可能性があります。
加齢に伴う一般的な問題である食欲の低下も、この問題の一因となる可能性があります。
人は年齢を重ねるにつれて、食べ物への欲求が減退し、満腹感を認識する能力が低下することがあります。
彼らは食事を食べるかもしれませんが、食欲が抑制されているため、すぐに再び空腹を感じます。
この現象は、食べることを忘れたからではなく、食欲が体の栄養ニーズと一致していないために、個人がさらに食べ物を要求する原因となる可能性があります。
たとえば、高齢者は、食事で少量しか食べていなくても、食欲が低下しているため空腹を感じ、十分に食事をしていないと認識することがあります。
共感を持って対応する
高齢者が食事について混乱を表明した場合、共感を持って対応することが最も重要です。
介護者は、発言を叱ったり叱責したりするのではなく、辛抱強く理解のあるアプローチを採用する必要があります。
共感には、たとえ高齢者の主張が非論理的であるように見えても、彼らの感情や経験を認め、検証することが含まれます。
たとえば、明らかに食べているのに食べていないと高齢者が主張した場合、
「あなたが今お腹が空いているのはわかります。私はあなたを快適にするためにここにいます」
と共感的な反応を示すかもしれません。
対照的に、叱ることは効果がないだけでなく、高齢者の精神的な幸福に悪影響を与える可能性があります。
高齢者が真の混乱や物忘れに対して叱責や忠告に直面すると、妄想、不快感、不安の感情を引き起こす可能性があります。
たとえば、食事をしていないと繰り返し主張する高齢者を介護者が叱ると、高齢者は自分の記憶力や認知能力に疑いを持ち始める可能性があります。
これは信頼の崩壊や精神的苦痛につながる可能性があり、ケアやサポートを提供することがさらに困難になります。
このような行動は、多くの場合、認知機能の低下や、自分では制御できないその他の加齢に伴う要因の結果であり、共感をもって対応することが、尊厳と心の健康を維持するのに役立つことを理解することが重要です。
実践的な解決策
食事をしたことを忘れたり、満腹感を感じない高齢者に対処する場合、彼らの健康を促進し、支援的な環境を維持するための実践的な解決策を導入することが不可欠です。
以下にいくつかの効果的な戦略を示します。
少量の食事を提供する
食べ過ぎずに食欲を満たすために、1 日を通して少量の栄養価の高いスナックや軽食を提供することを検討してください。
このアプローチにより、圧倒されることなく必要な栄養を確実に摂取できるようになります。
たとえば、高齢者が食後にお腹が空いたと主張する場合は、フルーツのスライスやヨーグルトなどの健康的で消化しやすいスナックを提供して、過負荷にならずに空腹感を抑えます。
先輩の感情に配慮する
先輩の発言を否定したり矛盾したりするのではなく、先輩の感情や認識を尊重し、配慮することが重要です。
高齢者が食事をしていないと主張した場合は、彼らの感情に共感し、その経験を正当化します。
このアプローチにより、自主性と尊厳を維持できます。たとえば、相手が何も食べていないと主張した場合、
「お腹が空いているのはわかります。快適にするために少しおやつを食べましょう。」
と言うかもしれません。
食事の時間を楽しくする
快適で快適な食事の環境を作り出すことで、高齢者がよりリラックスして食事に満足できるようになります。
柔らかな照明、心地よいBGM、魅力的な会話を使用して、ダイニング体験をさらに充実させましょう。
彼らの食べ物の好みを考慮し、彼らが好む食事を準備して、プロセスをより楽しいものにしましょう。
リラックスした楽しい雰囲気は、食欲を刺激し、食事時のストレスを軽減するのに役立ちます。
やんわりと遅らせて軽食を提供する
高齢者が食事をしたことを忘れた場合は、忍耐強くその状況に対処します。
すでに食事をしたと主張するのではなく、少し待つことをやんわりと提案してください。
この時間を利用して、軽くて消化の良い食事を準備してください。
たとえば、食べていないと主張する場合は、
「わかりました、少しお待ちください。軽食を用意しますので」
などと伝えます。
このアプローチは彼らの視点を尊重し、彼らが必要な栄養を確実に摂取できるようにします。
これらの実践的なソリューションを導入することで、介護者は、記憶喪失や食欲の問題に直面している高齢者に、尊厳と精神的健康を維持しながら、思いやりのある効果的なサポートを提供することができます。
結論
食べたことを忘れたり、満腹感を感じにくい高齢者が直面する課題は、認知機能の低下、時間認識の変化、記憶喪失、食欲の低下などの要因に起因しています。
叱ることは効果がなく、不快感や妄想を引き起こす可能性があるため、これらの課題に共感をもって対応することが不可欠です。
記憶喪失や食欲に問題がある高齢者のケアにおける忍耐、共感、理解の重要性は、どれだけ強調してもしすぎることはありません。
忍耐力があれば、私たちは思いやりを持って対応し、少量で満足のいく食事を提供し、彼らの経験を否定することなく彼らの気持ちを認めることができます。
共感することで、私たちは彼らの感情や認識を確認し、より協力的な雰囲気を作り出すことができます。
食事の時間を楽しく快適にし、必要に応じて軽食をそっと遅らせて提供することで、介護者は高齢者の幸福と尊厳を高めることができます。
結局のところ、こうした課題に直面している高齢者に最善のケアを提供するには、思いやりと共感を持ったアプローチが鍵となります。
まとめ
認知症の問題行動にでる利用者さんを対処する方法をお伝えしてきました。
いかがだったでしょうか?
利用者さんの満たされない思いや不安、恐怖など、行動の奥にある思いに気付き、心を癒やすような関わり方をすれば、穏やかに過ごしていただくことができます。
利用者さんの心の内を早く気付くことができたら、熟練介護士として素晴らしさことだと思います。まず、笑顔で接することを心がけてください。
不安や混乱のさなかにある利用者さんにとって、厳しい言葉や態度を向けられることは、恐怖以外の何ものでもありません。
追い詰められて、困った行動がエスカレートしてしまうことも考えられます。
反対に、にっこりと笑って穏やかに話しかけると、笑顔を返してくれることが多いです。
こちらの気分や雰囲気は伝わりますから、ゆったり構えて、そっと様子を見守るのもひとつの方法です。向き合う姿勢を変えることで、機嫌が良くなる場合もあります。
利用者さんをお世話するスタッフには本当に大変だと思いますが、なるべくおおらかな気持ちで、安心感を与える言葉や笑顔を心がけてみてください。
熟練介護士だからこそ、いろんな介護経験を積んでいかなくてはなりません。
1つの施設でずっと何年も仕事をしているとモチベーションが下がりますし、成長もできません。
いろいろ経験を積むために、派遣社員で働くのはいかがですか?
「かいご畑」では介護派遣の求人や応援制度を紹介している記事があるので、興味がある方はこちらをご覧ください。
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