転職回数が多い看護師の履歴書の書き方のコツ
ここでは、転職回数が多い方向けの履歴書の書き方を解説します。
履歴書の基本ルール
まずは基本をしっかりと再確認しておきましょう。
応募先の敬称
応募先が病院やクリニックの場合は「貴院」と書くことが文語(書き言葉)としては正しい書き方です。
そして、介護施設や会社などの場合は「御社・貴社」と書くことが正しいとされており、その他には福祉法人・医療法人などの法人の場合は「貴法人」が正しいとされています。
年号の書き方
基本的に、年号の書き方に決まりはありません。
しかし、相手への見やすさなどの観点から、履歴書における年号の書き方は西暦・和暦のどちらかで全体的に統一して書くようにしましょう。
印鑑の押し方
捺印の際には、かすれたり、部分的にしか写らない・欄外にはみ出ないようにすることを防ぐため、捺印マットなど下に敷いてしっかりと押しましょう。
そして捺印で使う印鑑は、実印・銀行印以外の認印を使うようにしましょう。
そうすることで個人情報流出や印影を利用し悪用されるというリスクを軽くすることができます。
住所・社名・資格名
履歴書に住所を書く際は、必ず都道府県名から書き、番地・建物名も書くようにしましょう。
社名(企業・医療施設・学校など)・保有している資格を書く場合は、省略せず正式名称できちんと書くことが正しい書き方です。
空欄を作らない
履歴書には記入すべきさまざまな項目があります。
可能な限り全ての項目を文字で埋めるように記入し、空欄を作らないようにしましょう。
どうしても記入することがない場合は「なし」や「特になし」を入れるようにしましょう。
各欄の記入ポイント
各欄のポイントについて見ていきます。
日付欄
履歴書には日付欄があり、記入する際の日付はいつにすべきか迷うことがあります。
しかし、正しい日付は面接を受ける日の日付なので面接を受ける日を記入しましょう。
氏名欄
氏名欄は自身の名前を記入する項目です。
誰にでも読める分かりやすい名前であっても、必ずふりがなを書きます。
ふりがなを記入する際は「ふりがな」と書かれている部分がひらがなかカタカナで記入されているので記入通り書くようにしましょう。
氏名欄においても空欄を作らないというのがポイントになります。
写真欄
履歴書の写真欄に貼り付ける写真は履歴書サイズ(一般的なサイズは4cm×3cm)を用意します。
履歴書の写真欄にしっかりとのりづけしましょう。
その際、写真が斜めにならないように注意しながら貼り付けるようにしましょう。
住所欄
住所欄にはご自身の住所を記入します。
住所によっては記入する文字が多く、番地や建物名を記入する際に省略して書くことがあります。
しかし、履歴書に記入する際は省略せず全て記入するように書いて、同時にふりがなも書くようにしましょう。
電話番号欄
電話番号欄はご自身が所有する電話の番号を記入します。
最近は携帯電話の番号を記入することが多いですが、自宅に固定電話がある場合は一緒に記入するようにしましょう。
学歴・職歴欄
学歴・職歴欄の書き方は、転職の場合は高校卒業から書くようにしましょう。
職歴に関しては看護師として勤務した職場の名称と可能であれば診療科なども書きます。
転職回数が多いと職歴欄を節約しないと入りきらない場合もあるので、一つの職場に対して退社の1行にまとめて書く書き方もあります。
例:令和◯年 医療法人〇〇会 〇〇病院 〇〇科 入職(令和◯年◯月 一身上の都合により退社)
免許・資格欄
免許・資格欄はご自身が取得している免許・資格を書きます。
取得している免許・資格を全て書いてもかまいません。
欄が足りないなど取捨選択をしなければならない場合は、看護師において必要な資格と、仕事に有利となる運転免許などを書くようにしましょう。
志望動機欄
志望動機欄には応募先への志望動機を書きます。
嘘や偽りなどが無いように書くことは基本であり大前提ですが、業務に関してポジティブな内容になるように工夫して書くことが必要です。
特に転職回数が多いと、志望動機欄の書き方がかなり重要な要素となります。
どうしてもここで働きたいという熱意が伝わるような書き方をすることも必要となります。
本人希望記入欄
本人希望記入欄は応募した方が、応募先へお願いしたいことを書く項目になります。
例えばいつでも電話での連絡が取れない場合は、「連絡の際はメールアドレス宛に連絡をお願いします」という連絡先の希望や、いつから働くことができるのかという日程についてなどを書くようにしましょう。
また、勤務日・時間なども書いておくといいです。
看護師の転職面接でよく聞かれること
転職回数が多いと、さまざまな応募先での面接において担当者よりよく聞かれる質問があります。
こうしたよく聞かれる質問に関しては、すぐに返答できるようにご自身でシミュレーションしておくと面接において役立つ場合もあります。
よく聞かれる質問は以下のようなものがあります。
- 転職の理由
- 志望動機
- どうして看護師になったのか
- 看護師という仕事をどう捉えているのか
- 患者との印象的なエピソード
- これまでの看護師としての業務経験
- 看護師として具体的なキャリアアップや目標としている事
看護師が転職面接でやってはいけないこと
看護師が転職における面接においてやってはいけないことは、虚偽の申告をすることです。
例えば転職回数が多いと不利になると思い、少ない回数を返答するなどです。
嘘が発覚すると最悪の場合、解雇される可能性もあるので正直に返答するようにしましょう。
そして、転職理由に関してネガティブな理由はそのまま返答しないようにすることが無難です。
とは言っても先ほども説明したように嘘を言ってはいけないので、言い方や言葉を変えてみましょう。
例えば人間関係が理由の場合は、「チームで仕事ができる環境で働きたい」や、数多くの仕事をこなさなくてはいけない環境がつらかった場合は、「自分の個性を発揮できる職場で働きたい」など、ポジティブな言い方や言葉に変えて返答できるようにしましょう。
看護師の給料について
看護師の給料は実際どれくらいの水準なのか、新卒看護師と勤続10年の看護師の平均給与について以下の表にまとめました。
【新卒看護師の初任給】
平均基本給与額 | 平均税込給与総額 | |
高卒+3年過程新卒 | 202,289 円 | 262,277 円 |
大卒 | 208,918 円 | 270,292 円 |
出典:日本看護協会 2020年 病院看護実態調査 報告書
【勤続 10 年看護師の月額給与(2020 年度実績)】
平均基本給与額 | 平均税込給与総額 | |
勤続 10 年、31~32 歳、非管理職 | 244,587 円 | 318,916 円 |
出典:日本看護協会 2020年 病院看護実態調査 報告書
看護師転職の回数のまとめ
ここまで看護師転職の回数についてお伝えしてきました。
看護師転職の回数の要点をまとめると以下の通りです。
- 看護師の仕事は比較的転職回数が多い仕事
- 転職の理由は人間関係や給料・キャリアアップ・家庭の事情やライフイベントなど
- 看護師が転職を繰り返す原因は転職に関わる自己分析や情報収集が不十分であること・転職先に求める条件がはっきりしないという理由がある
- 良い職場で働くための対策は、転職回数が多い人の場合、履歴書の書き方・面接の対応についてのコツを活用することが必要
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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